霜月のおたより
2021.11.01
今年の秋は、暑さが続いたかと思えば一晩で急に冷え込むなど、目まぐるしい気候の変化に驚かされるばかりでしたが、11月ともなれば紅葉も本格化し、吹く風に冬の気配を感じるようになりました。
11月の和風月名は、「霜月」。いわれは諸説ありますが、「霜降り月」を略したという説が有力です。冬の早い信州では、山々はもちろん、里にも霜が降りる頃です。
さて、今年の立冬は11月7日です。この日から立春の前日までが、暦の上では冬。立冬を過ぎれば12月22日の冬至に向かってさらに日が短くなり、本格的な冬が訪れます。そんな冬の薄氷をイメージさせる和菓子が、たむらの「おぐら野」。職人が3日間かけてじっくりと炊き上げた丹波の大納言と、寒天と砂糖のみで作られる和菓子は、表面が氷のような風合いの上品な和菓子です。シャリっと薄氷を割るような歯ざわり、きらきらと輝く寒天とツヤのあるふっくらとした大納言は、優しい甘さが心地よい美味しさ。職人の技が光る一品に冬の面影を感じてみてはいかがでしょうか。
また、寒い冬に恋しくなるのがさつまいもです。たむらでは、秋の訪れとともに秋冬限定菓子として、「すいーとポテト」や「いもようかん」が店頭に並びます。どちらも千葉県産、佐原の紅あずまを使用し、素材の味を活かした優しい味わいとなっています。「すいーとポテト」は200℃以上のオーブンで5分ほど温めると、できたての風合いをお楽しみいただけます。また「いもようかん」も表面を軽く炙ると、焼きいものようなホクホクとした美味しさをご堪能いただけます。ぜひ一度、お試しください。
11月といえば、七五三の時期でもあります。お子様の健やかな成長を願う日本古来の行事は、これからも大切にしていきたいものです。皆さまの人生の節目となる場面に、たむらは寄り添える店でありたいと願っています。七五三の内祝いには、ほろほろと口の中でほどける「蕎麦朧」や、川中島白桃の香り高い「たからもも」はいかがでしょうか。お好みの菓子をご希望に添って詰合わせいたします。また、お赤飯や栗おこわも承っております。お祝いの席を華やかに彩る一品として、ぜひご利用ください。
みなさまのご来店を心よりお待ちしております。
店主