神無月のおたより
2021.09.30
朝晩に吹く風が冷たさを増し、本格的な秋が訪れようとしています。そろそろ紅葉のたよりも聞こえてくる頃となりました。
10月の和風月名は、「神無月」。神無月の由来はとても有名なので、多くの方がご存じかと思います。日本各地の神々が出雲の国に行ってしまって留守になることから、「神がいない月」すなわち神無月となりました。ちなみに出雲の国では10月は「神在月(かみありつき)」というそうです。
さて、10月8日は二十四節気の「寒露」にあたります。寒露とは、草木に冷たい露が降りる頃という意味。稲刈りをはじめとする秋の農産物が収穫され、冬支度を始める頃でもありますね。気の早い方は、そろそろおこたつでも出そうかと思われるかもしれません。そんな秋本番のお茶うけにおすすめなのが、たむらの「お団子」です。
たむらの団子づくりは、早朝から始まります。野沢温泉村産の新粉に加水してじっくりとこねた生地を、小さくちぎりながら蒸籠に均等に並べて蒸し上げます。搗きは生地の状態を見極めつつ、加水しながら搗くことによって、ツヤのある滑らかな舌触りの団子に仕上げます。お米本来の甘味をしっかりと引き出す絶妙な感覚は、毎日作り続けるからこそわかる、職人の妙です。
たむらの団子は、「みたらし」と「こしあん」の2種類。「みたらしだんご」は、1本1本丁寧に串に刺して焼きあげ、みたらし餡にたっぷりとくぐらせます。「あんだんご」のこし餡は、団子専用に炊いたもの。団子が見えなくなるくらいにたっぷりとつけて完成です。
職人が毎朝仕込み、焼き上げ、店頭に並ぶ団子は、夕方になると固くなります。それこそが、本物の証です。どうぞ買ったその日のうちにお楽しみください。
秋の深まりとともに、「すいーとポテト」や「いもようかん」も店頭に並びます。皆さまのご来店を心よりお待ちしております。
店主