
卯月のおたより
2025.04.01
今年は例年になく雪が多く、3月に入っても大雪が降ったり、そうかと思えば4月下旬頃の陽気になる日もあったりと、気温差に体調を崩した方もいらっしゃるのではないでしょうか。慌ただしい年度末を過ぎれば、桜咲く春はもうすぐそこ。桜とともに気持ちも新たに、素敵な日々を過ごしていきたいですね。
そんな4月の和風月名は「卯月」。卯の花が咲く月であることから、この名がついたと言われています。卯の花とは、空木(ウツギ)の花のこと。白く清々しい花を咲かせることから初夏の風物詩とされており、古より月光や雪に例えられ詠われてきました。「枕草子」にも、ホトトギスの鳴き声を聞きに行った清少納言一行が、卯の花の枝を折って車に飾って帰ったというお話しがあります。桜のあとも、次々に花開く信州の春。卯の花を探しに散策するのも楽しそうです。毎朝手焼きで仕上げるお団子や美味しいお菓子をおともに、うららかな春のお花見にでかけてみませんか。
また、春は人の移動の季節でもあります。お仕事の都合で県外へ出られる方も多いのではないでしょうか。新しい土地や職場でのご挨拶に、信州の味はいかがでしょう。「蕎麦朧」は戸隠産のそば粉を使ったたむらの逸品。ほろほろとほどける食感とそばの香りが自慢です。「たからもも」は、川中島白桃のピューレとフリーズドライの果肉をたっぷりと入れた、たむら特製の桃餡が決め手。口に入れた瞬間に広がる川中島白桃の香りと風味、人工的ではない本物の桃の美味しさを味わうことができます。「杏壽」は更埴・森地区の杏を黒糖の餡にあわせ、香り高いパイまんじゅうに仕上げました。いずれも信州の美味しさをぎゅっと閉じ込めた、たむらならではの味です。お好みのお菓子を詰め合わせすることができますのでお気軽にご用命ください。
さらにたむらでは、4月中旬より5月上旬まで、期間限定で「かしわ餅」の販売を始めます。5月5日は「五節供」のうちのひとつ、端午の節句。現在は「こどもの日」として、子どもたちの健やかな成長を願う日となっています。柏の葉は新芽が出るまで古い葉が落ちないことから、家系が途切れないとされ、「子孫繁栄」を願う縁起の良い菓子として親しまれています。たむらのかしわ餅は、全部で4種類。定番の白がこし餡、よもぎを練り込んだ皮につぶ餡の緑、西京みそを用いたみそ餡の黄、紅が白餡に練り梅を加えた梅餡となっています。初夏を思わせる柏の葉の香りを楽しみながら、お好みの味を見つけてください。
店主