霜月のおたより
2024.11.01
今年の秋は、夏からの暑さがそのまま続くかのような日々が続き、紅葉も例年より1週間から2週間ほど遅くなりました。ただ、朝晩の冷え込みは日を追うごとに厳しくなってきており、冬に向かって季節が移ろう気配を感じる今日この頃です。
11月の和風月名は、「霜月」です。いわれは諸説ありますが、「霜降り月」を略したという説が有力です。冬の早い信州では、山々はもちろん、里にも霜が降りる頃。迎える冬の準備は万全にしておきたいものです。また11月といえば、長野では毎年多くの人が楽しみにしている「えびす講」の季節でもあります。今年の煙火大会は、11月23日。信州の澄んだ夜空を彩る、晩秋の花火を楽しみたいですね。
さて、今年の立冬は11月7日です。この日から立春の前日までが、暦の上では冬。立冬を過ぎれば12月21日の冬至に向かってさらに日が短くなり、本格的な冬が訪れます。
そんな冬の薄氷をイメージさせる和菓子が、たむらの「おぐら野」です。職人が3日間かけてじっくりと炊き上げた丹波の大納言と寒天と砂糖のみで作られる和菓子は、表面が氷のような風合いの上品な和菓子です。シャリっと薄氷を割るような歯ざわり、きらきらと輝く寒天とツヤのあるふっくらとした大納言は、優しい甘さが心地よい美味しさ。職人の技が光る一品に、冬の面影を感じてみてはいかがでしょうか。
また、寒い冬に恋しくなるのが、さつまいもです。たむらでは、秋の訪れとともに秋冬限定菓子として、「いもようかん」や「すいーとポテト」が店頭に並びます。どちらも千葉県産、佐原の紅あずまを使用し、素材の味を活かした優しい味わいとなっています。「すいーとポテト」は200℃以上のオーブンで5分ほど温め、バニラアイスを添えると絶品スイーツに。また「いもようかん」も表面を軽く炙ると、焼きいものようなホクホクとした美味しさをご堪能いただけます。
さらに11月といえば七五三の時期でもあります。お子様の健やかな成長を願う日本古来の行事は、これからも大切にしていきたいものです。七五三の内祝いに、ほろほろと口の中でほどける「蕎麦朧」や、川中島白桃の香り高い「たからもも」はいかがでしょうか。そのほか、お好みの菓子をご希望に添って詰め合わせいたします。また、お赤飯や栗おこわも承っております。お祝いの席を華やかに彩る一品として、ぜひご利用ください。
みなさまのご来店を心よりお待ちしております。
店主