お知らせ

  • 皐月のおたより

  • 2024.05.01

  • 例年になく天候が不順で、春先に寒い日が続いたことから、今年の桜は例年よりも遅い開花となりました。それでも4月の半ばからは桜が咲き誇り、新緑の木々に爽やかな風が吹き渡る、美しい季節を迎えようとしています。

    そんな5月の和風月名は「皐月」。ちょうど田植えの時期であり、苗代から田へ植え替える苗のことを「早苗」と呼ぶことから、「早苗月(さなへつき)」が略されたという説と、苗を植えることを古語で「さ」ということから、「さ」の月、さつきとなったという説があります。田んぼに水が張られ、小さな緑の苗が風にそよぐ様子は、信州の原風景。田んぼが美しく連なる風景を眺めに、お出掛けしてみてはいかがでしょうか。

    また、5月といえば思い浮かぶのが5月5日の「端午の節句」です。「五節供」のうちのひとつであり、今は「こどもの日」として子どもたちの健やかな成長を願う日となっています。端午の節句といえば定番なのが、かしわ餅。柏の葉は新芽が出るまで古い葉が落ちないことから家系が途切れないとされ、「子孫繁栄」を願う縁起の良いお菓子として親しまれています。たむらでは5月下旬までの期間限定で、かしわ餅を販売。こし餡、みそ餡、うめ餡、よもぎ(つぶ餡)の4種類の中から、お好みの味を見つけてください。

    もうひとつ、5月で忘れてはいけないのが「八十八夜」です。今年の八十八夜は5月1日。昔から「八十八夜に摘まれたお茶を飲むと長生きする」といわれ、新茶を楽しみにされている方も多いのではないでしょうか。
    そんな新茶に合わせていただきたいのが、たむらの「茶柱」です。しっとりとしたフィナンシェの生地に挽きたての宇治抹茶をたっぷりと混ぜ込んで、茶柱のような細長い棒状の型でふっくらと焼き上げました。縁起の良い形はちょっとした手土産にもぴったりです。今年の八十八夜は、新茶と茶柱でお楽しみください。

    さらに6月上旬からは、旧暦の6月の名を冠した「水無月」の販売も始めます。「水無月」は、一年の半分にあたる6月30日に、半年分の邪気を祓って残りの半年を健康に過ごせるよう祈願する、「夏越の祓」という神事とともに食されるお菓子です。じっくりと炊きあげたかのこ豆を、ういろうの上にたっぷりとのせた「水無月」で邪気払いはいかがでしょうか。

    皆さまのご来店を心よりお待ちしております。

    店主